カウンタックLP400をあれだけ苦労して作ったので、
後継機種も一緒に並べたいなぁ…というわけでディアブロ。

フジミからはかなりのバリエーションのディアブロが発売されていることは知っていたが、
調べていくと、まず中身は大きく前期と後期に分かれている模様。
前期はABS樹脂でボディが生成された、ドア開閉が可能なもの。
後期は通常のプラスチックで生成され、ドアがボディ一体でフロントパネルが別パーツのもの。
これは実車が、リトラクタブルライトでなくなって日本のフェアレディZのヘッドランプに変わった後期モデルに対応するためのよう。

で、自分が作りたいのは初期型ディアブロのノーマルグレードなのだが、
フジミのHPを見ていてふと目に留まったのが
「ランボルギーニ ディアブロ 1990 量産エクステリア」

…なにが量産エクステリアなんだ?
てかまず他は量産モデルじゃないのか?
と、パッケージの絵を見比べると
「あ、バンパーのウィンカーの位置が端に寄っている!」
たしかに実車もそうだ。
…え、でもそれだけ?

なんにせよ、目標はこれに決定。だが絶版になって久しいようで、どこにも売っておらず…。
あきらめかけたところに、ヤフオクで即決出品されているのを発見し即落札!
送料がプラモと同じぐらいかかってしまったが…まぁ手に入っただけよしとしよう。


で、今回の重要なポイントは2つ。
・メタリックバイオレッド(すごい名前…)の再現
 昔に作ったディアブロは漫画「こち亀」で当時中川が乗っていたものと同じパープルを塗ったのだが、
 実はあれはメタリックカラーだったんだ…というのを、何年もあとにネットで実車の写真を見て知った。
 今回はそれのリベンジもかねることに。
・カウンタックと同じドア機構への変更
 プラモの機構だとうまく閉まらない&途中までしか開かないため、あのときのノウハウを再利用することに。

なにはともあれ、ボディの修正をすることに。
ABS樹脂なのでほかのプラモに比べてグニグニ曲がる…とはいえヤスリがけなどにとくに違いがあるわけではない。
と…

うーん、この凹みをなくすまで削ったら絶対形がおかしくなりそう…。
というわけでパテを…ってパテを切らしていた。

購入。

上が今まで使っているラッカー系パテ。
下が好奇心で買った光硬化パテ。
蛍光灯に1〜2分あてるだけで固まりヒケもほとんどないらしい。
個人的には「ラッカーよりも扱いやすければ…」
と思ったのだが、
これが想像をはるかに超える傑作品!!
ラッカーよりもゼリー状で塗り伸ばしがしやすい!
電気スタンドの蛍光灯に1分も当てればもうガッチガチ!しかもヒケなし!
そしてヤスリで削る感覚もプラスチックに近い感触!

自分が理想としていたものがそのまま形になったようなパテだ…。
苦手意識が強かったパテだったが、これならガンガン積極的に使えそうだ!


さて、ドアの改造である。
基本的にLP400と同じ手法で。

軸の位置はプラモデル自身ほぼ合っているため、ボディのねじをはさむ箇所をそのまま流用することに。
ドア側にプラ板を接着する位置がバックミラー裏のでこぼこした位置のため、
さっそく光硬化パテに活躍してもらうことに。瞬間接着剤より効果的!
軸をはさむスペースがLP400より少ないため、開閉時ドアがぶれそう…。

 
ぶれも心配だったが、この時点で「ドアを閉めると外にずれ落ちる」ことが判明。
考えた末「実車と同じ留め金を作れないか」ということで、上図のようなプラ板を接着。


ドアの位置がピッタリになった。
ちなみにドアもABS樹脂で、ピラー部が開き気味なのをグイグイ押して形を整えた。


ドア開放をサポートするダンパーもどき真鍮線はWAVEの0.5ミリを使用。

「LP400と同じようにやれば」と安易に思っていたが、

ひどい試行錯誤を繰り返す…。(周りの汚さが苦戦の跡を物語る)
真鍮線の軸がどう作ってももろかったり、など。
(結局これは、真鍮線の端に六角ナットを瞬間接着→光硬化パテで補強 + ネジ)

 
ドアの中が突起物だらけのため、真鍮線の通り道をプラ板で制限させる必要もあった。
ドアの内張りパーツ側にもプラ板を張っているが、実はこのあと後ろ1/3をカットする羽目に。
窓ガラスパーツと接触したため。ここは真鍮線が来ない位置のため影響はなかったが。
真鍮線が途中で内側に曲げられているのがわかるだろうか?
これは心配していた「ドアのぶれ」が的中し、ドア開放時に外側に倒れてしまうための対策。

これのおかげでまっすぐ立っていられるようになっただけでなく、
常に真鍮線がドアを内側に押し込んでいる=ひっかかっているため、
ドアがどの位置でも止められるようになった。

ドアがなんとかなったので、引き続きほかのパーツの確認。
 
(左)本来ない隙間の位置でパーツを分けなくてもできたはずなのに…また光硬化パテの出番。
(右)せっかくヒンジがあるのに、ボディ側にこれをはさむものがないのもどうかと…ということで自作。


ここも本来ないすき間のためパテで消す。
ネジ止めパーツなのだが、それだけではこの位置がぐらつくため、
せっかくのパテ修正が壊れないよう裏側に瞬間接着剤でがっちり接着、補強。

タイヤの位置確認。

若干タイヤ位置が高いが、個人的には許容範囲なので、
今回はこのままでいくことに。

ボディパーツがすべて手入れを終えたところで塗装。
しかし!
油膜取りのために洗浄する際に、ドア内側のプラ板の一部を下水に流してしまう…。(泣)
真鍮線を引っ掛ける箇所のため、再度ドアの位置確認をする羽目に。

ボディのプラサフを塗ったあとにこんなことをするとは…。

さて、今回一番のチャレンジともいえるのが、色の調合。
といっても、紫とシルバーを混ぜればいいだけで、
その割合を手探りするのがちょっと大変なだけなのだが…。

ちょうどタミヤスプレーのパープルとアルミシルバーがあったため、
これをそれぞれビンに吐き出させてエアブラシで使用することに。

…ってこのパープルスプレー、
昔ディアブロ作ったときに買ったやつじゃないか!!!

まさか10年以上もの時を経て、同じプラモデルに使われることになろうとは…。


想像ではパープル8:シルバー2ぐらいじゃないのか?
と思っていたが、結果的には4:6〜7:3とシルバーの方が多いぐらいだった。
いらないプラ板などに筆塗りして試しては調合し直し、
最後はレベリングシンナーで薄めて完成。


ちょーっとシルバー寄りだっただろうか?
でも今回はメタリック化へのリベンジだから、むしろこれぐらいで良しとしようw
パテの修正も問題なし!光硬化パテ最高!!

乾燥の間、内装にとりかかる。
だがこれがバリがひどくて全面やすり祭り!!
メーターカバーなんて原形を失っているほど…。

インパネなのだが、

助手席側に、右端のような取っ手のあるパーツをつけるのだが、
実車の写真のどれを見てもこれをつけているものがないのだ。
カーグラフィックに載っていた設計イラストはこれになっていたため、
もしかするとプロトタイプしかなかったのでは?
「量産エクステリア」を名乗っておいて…エクステリアだけですか!?
パーツの代わりにパテ埋めすることで、実車にあわせることに。
ところでギアシフト周りの形状も違うことがあとで発覚…。(四角ではなく半円)
「量産エクステリア」…。

内装色は、赤にしようかとも思ったが、マクラーレンで赤にしたばかりだったのと、
カウンタックを白にしたことなども考え、
実車の写真をネットで見ながら、黒+クリームっぽい白にすることに決定。
色分けを確認したところ、意図して作ったのかパーツごとに分けられている!
マスキングの必要がないので大変助かった。

ぴったりの色がないためこれも調合。

マクラーレンでエナメルは怪しかったので、今回はきちんとアクリルを購入。
XF-15フラットフラッシュが近いかなと、白にちょっとずつ混ぜて調合。

だが、これだけやすりがけが多いと、あまり精度の高い内装はできないような…
と、あきらめがちになりながら塗装してみると…

おおー!!
なんだすごくきれいじゃないか!
エアコン口やボタン類はきれいに成型されていた。
色分けやデザインが90年代のスポーツカーだなぁ…と見とれてしまう。


ボディの研ぎ出し。
前回のマクラーレンで角を削ってしまう失敗があったため、
教訓を生かしマスキングテープで保護してヤスリがけを行う。
コンパウンドをかけるときにはがす。
今回大きな失敗はなかったが、まだまだ完璧には程遠い…。


このプラモデルには普通のデカールとは別にシールもある…。
もちろんこれを使ってテールランプの色などにはしない。
唯一ナンバープレートを使用。

ところで、
エンジンルームを一回も撮ってないことに今気づいた。

まぁ何もせず説明書どおりに…でもちゃんとハッチの裏は黒く塗りましたよ?w
ヒンジ固定を作成したおかげで、開きが安定しただけでなく、きちんと止まるようになった。
(昔作ったときはこうはならなかった、はず…)


細かい箇所で反省点はあるが、
ドアの機構は苦労の分、良くできたし、
リベンジは十分果たす事ができたのでかなり満足。



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