自分にとってカウンタックといえば,映画「キャノンボール」。
だから,映画に登場するLP500Sのような,でかいリアウィングとオーバーフェンダーをつけたイメージが強かったのだが,
初代のLP400を知ってからは「あー,これが本来のデザインなのか!」と驚いたものだ。
漫画「カウンタック」を読んでからはより一層そのシンプルなデザインに惹かれていった。

で,LP400のプラモ。
ネットで調べてみると,タミヤは最近復刻版を再生産しはじめた。
長年LP400は生産していなかったようでファンには感激だったよう。
※しかもただの再生産じゃなくて,一部パーツは新造らしい
ただ,LP500S版を子供のときに作ったときの感想もそうなのだが,
「やっぱドア開かないとカウンタックの意味がない」

というわけで,カウンタックのプラモと言えば‥ということでフジミ
ヤフオクとか面倒だし,運良くどこかの店にあれば‥と思っていたら,
トイザらスに売っているのを発見。
「あれ,でもこれ廉価版のリアルスポーツカーシリーズだ」
※エンジン,トランクなどまで徹底再現したのはエンスージアストシリーズ
「‥まぁいいか」
エンスージアストシリーズにこだわらなかったのは色々理由がある
・過去にQV5000を作って懲りてる
・パーツ数が多い分,修正が大変
・エンジン,トランクは飾るときに見ない→カバーを接着してしまえる
・そんなに時間かけたくない(笑)

というわけで,簡単ながら製作記のはじまり〜。


テーマは「自分から見たLP400」。
今でも色褪せないガンディーニのデザインを最大限自分のイメージで引き出したい。
だからボディ色もLP400によくあるイエローやオレンジじゃなく,
ちょっと落ち着いたブルーがいい。高級車でもあるんだから。
インテリア内装は逆に白で目立つように。

フジミのLP400は色々変な箇所が多いらしい。
まずタイヤの位置がおかしいそうな。
でもその情報はエンスージアストシリーズの話。
廉価版は後輪が棒シャフトなので話は違うのでは‥と思ったが‥‥
 
あちゃー。^^;
うーむ,前輪はまだしも,後輪は重症。
オフロード仕様かよとばかりに車高が高い。しかもボディからはみ出している‥車検違反だってばよ。
シャーシがオーバーフェンダーのあるLP500Sなどと同じものを使っているのだろう。
あとタイヤがホイールからはみ出しぎみな気が‥。

というわけで,まずタイヤは,
ホイール内側端にある,タイヤの位置を止める凸部分をカット。
タイヤがどこまでも奥に入るようになってしまうが,これではみ出しをなくすことに成功。
ちなみにホイール,実車はこれほど光っておらず,どちらかというと「くすんだ銀」なのだが,
今回のカラーリングではこっちの方が良いと思い,あえてそのまんま。

次に後輪の車高。
棒シャフトを調整したい位置に下げるとシャーシに穴を開ける必要あり。
これを逆手にとってピンバイスで穴を開け,棒シャフトを位置決めのベースにした
本来あるすぐ下の穴はプラ板で埋める。

で,当然ブレーキディスク側は‥

シャフトを上げた分だけ位置がずれる。
で,ブレーキディスクを支える上下のビームを切断→シャフトに入れたブレーキディスクに合わせた位置に接着。

「ビームで支えられたブレーキディスクにシャフトが刺さっている」
のではなく,
「シャーシに刺さったシャフトにブレーキディスクを刺し,そこにビームが接着されている」
という状態。
これがエンスージアストシリーズだったらビームで位置決めしないといけないから,
位置のズレや強度がもろいと散々な目に合ったことだろう‥。

後輪は2ミリ以上下げたが,
前輪は1ミリ程度下げることに。
こちらはシャフトがあるわけではないのだが,
アームの上側はシャーシに接着する仕様なので,
「間に1ミリ厚プラ板をかませればいいや」ということにした。



コックピットの作成。
内装は白にするとして,白パーツに白塗っても陰影のメリハリがつかない気がしたので,
グレーのプラサフをスプレーしてから,薄くつや消し白スプレーを繰り返し塗った。
インパネは角が出ていたのでヤスリでふっくらした丸めに修正。色はタミヤカラーのジャーマングレイ。
本来陰影をつけるなら影を出したい箇所にグレーをエアブラシするところだが,
そんな技まだ持ち合わせていません。(泣)
 
ちなみにこの後,ハンドルの形状が違う&アクセルは下から出ている方式(これも後期グレードそのまんまとは‥)
ということが判明したが,作り直したら汚くなりそうなので
「後期グレードに換装した」と脳内消化した‥。


今回,タイヤの位置の次に改造が必要と考えていたいのがドア。
機構がもろいため,補強が必要と考えていたからだ。
しかし,いざ製作を始めようとしたとき,思いもよらないことに気づいてしまう。
 
左はプラモ,右は実写だが,実写はドアの先端が開いた際に中に食い込んでいるではないか!
‥うーむ,気づいてしまったからにはなんとかしたい。
ドアのためにフジミを買ったわけだし‥。

で,あまりこういう機構を頑丈に,しかも正確に作るのは大変なので,
できるだけ確実な方法を考えて,軸はネジとナットを試すことにした。
というわけで日用品店で小さいネジとナットを購入。

ところが一番小さいナットをもってしても,1/24ボディには大きすぎた。(ナットの穴自体は小さいのだが)
結局ナットはあきらめ,プラ板でネジを支えることに。
かなりの試行錯誤の末‥
 
なんとかこのようになった。
ドアが埋まる空間を確保するため,ボディが極限まで薄くなっている。
ちなみにダンパーまがいの真鍮線は差し込む反対側に小さな穴を開けてL字の先端をここに差し込むことで安定化。

ドア側はこんな感じ。

軸の位置決めも大変だった‥もう本当にコンマ何ミリの世界。
ドア開放時に真鍮線でドアを支えるようにするため,
ドア内部の任意の位置にプラ板を接着。
真鍮線を押しあげつつドアを上げ,この地点を越えると,
真鍮線が上にカチリと上がり,そのままドアをちょっと戻せばひっかかる仕組み。

閉じるときはドアをちょっと上げなおせば,重力で真鍮線が下に下がりそのまま閉めれる。
う〜ん,我ながら上手く作ったものだ。フッフッフ‥。

最終結果。
 
ちゃんとドアの先端が埋まった!
実車と同じ位置まで開くようになったのもうれしい誤算。


ボディのヤスリがけ。
トランクルーム,エンジンはないんだから‥ということで接着。

プラスチックのヒケ(凹み)が多く,ほぼ全身ヤスリがけ。
フロントフェンダーの盛り上がり具合(赤○)が,個人的に実車よりも肩上がりっぽい印象をうけたので,
気持ち多めにヤスリがけ。


リアも凹みをヤスリで消していく。リア周り,とくに青○箇所が大きかった。
本来ならば「凹みをパテで埋める」ところなのかもしれないが,
パテ埋め下手くそなのでよけい悪くしそう‥。
デザインが崩れるわけではないため,ここはひたすら削ることに‥。

エアインテークもエッジが立った形状なのが‥

どうもゆるいので面ごとに削りだし。


うぉぉ‥
やっぱガンダムちっくやわぁ。(笑)


グレーのプラサフをスプレーし,ヤスリ残し,傷がないか確認してからいよいよ塗装!
色はタミヤカラーの「マイルドブルー」。


缶スプレーでこの色はないため,アクリル塗料をエアブラシで吹いた。
が!!!
アクリル塗装はボディに塗るには塗装面が弱いということが発覚!!(泣)

だめもとで乾燥剤と一緒に4日ほど放置したが,やはり強く触れそうにない‥。

ラッカーで塗りなおす気が起きずこのまま強行突破。
ボディのほかの箇所の塗装もはじめてしまう。
しかし,ドアの可動部が塗装はげ‥アクリル弱すぎ。orz
結局ドアを塗りなおし,その上からラッカー系クリアを吹いてみる。(ついでにエアインテークも)
(アクリルがラッカーに侵食されるらしいので最初は砂吹き)
これが思いのほか成功,さすがラッカー,塗装面カチカチ。
‥あれ,ボディとドアの色が微妙に違っている!!
クリアのせいかと思ったがエアインテークは問題なし。
どうも再塗装した際に,あせってマインドブルーをきちんと混ぜてなかったのが原因っぽい。
‥と,悪循環に近いことがありながらも,なんとかボディ完成。

ついにボディとシャーシを合体!!
ボディをガバっと開けつつゆっくりゆっくり‥
‥ポロッ‥‥ポロッ‥‥。
あーなんかパーツ外れていくよ。(泣)
しかもエンジンカバーがすげー盛り上がる上に最後までボディが入らない!!
内装とぶつかっているよう‥またしても後期グレードと同じだからか!?
ニッパーでぶつかっていた箇所を切り,外れたパーツを接着し再挑戦。
‥なんとか入ったけどまだエンジンカバーちょっと盛り上がっている。
まだどこかにぶつかっているのか‥もういいやこれぐらい。
あれ‥
 
実車のマフラー,こんなんだったか‥?
下に下がり気味&めっちゃ飛び出している。
やはり実車はこんなんでないと発覚。
マフラーをはずし,ニッパーで色々切り取り‥。


コンパウンドでボディを磨いて完成。

今回の教訓
・ボディはラッカーで塗れ
・塗料はきちんと混ぜろ,出なければ一回で全部塗れ
・仮組みは全部行え


まだまだ修行が足りないなぁ‥ってプラモの精度のせいもあるけど。



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