自分にとって初代サバンナRX-7の思い出と言えば…
富良野に母方の祖父母の実家があった小学生時代、
その家の近くに派手なグリーンのやつがいつも置いてあったこと。
といっても、小学生のその頃はRX-7の認識があった気がしないため、
「やけにボンネットが平べったい、多分スポーツカー」
程度だったんじゃないかなぁと思われる…。
しかし小学生の頃の記憶なんてそんなにない中で、あの車を憶えているということは、
当時はそれなりに目に焼き付いていたのだろう。

そんなわけで「やっぱ色はグリーンだな!」と思って調べてみると…
なんとあのマッハグリーンメタリックは前期型の最上級グレードのLimitedにしか設定されていたなかったと判明。
しかもそれが発売当初のイメージカラーだったとは……無知とは恐ろしい。

さらにプラモについて調べてみると、
タミヤの前期型は実車発売当時あったものの、
後期型への金型変更により、事実上再販不可の絶版プラモになっており、
ヤフオクではン万円で取引されていることを知った…。
他のメーカーからはマイクロエース(アリイ)から出ているが………。

後期型のままで諦めようかとも思ったが、
色褪せ始めた思い出を形にしておきたいので、
MODELAで前期型のトランスパーツを作ることに。


前期型Limitedへの変更点は以下の通り。
・前後バンパー
・チンスポイラー
・アルミホイール(Limited専用)
・リアまわりのデザイン
・ステアリング
・シート柄(ベージュチェック)
また、このキットはモーターライズのため後部座席の下に電池ボックスがあるため、
異常に腰高で前にオフセットされた後部座席となっていた。(それでもタミヤらしくそれなりに頑張ってはいるが…)
というわけで後部座席も合わせて制作する。


まずはトランスするためのボディ改造。

フロントバンパーは後期型ではボディ一体のウレタンバンパーになっている。
よってバンパー下部も正確には前期と違うのだが、
シャシーとの組み合わせなども考え、そこはギリギリまで削るなどして誤魔化すことにした。
(とりあえず自分なりに前期に見えればいいので…)
 
(改造後)
 

リアはかなり違います。
ボディをばっさり切り取って丸ごと交換しようと思いましたが、
リアフェンダーの曲面を合わせなくてはならなかったりとか、そっちの方がリスキーなのでやめました。
 
(改造後)
 

サイドプロテクターモール(という名前だそうです)は後期型は大型のため削り落とします。
残った溝は前期型にもあり、前期型のGTグレード以上に付けられたサイドプロテクターモールはこの溝にはめ込まれます。

(改造後)


シャーシ側の改造。
当初予定になかった後部座席。電池ボックスのせいでこんな形状に…。

(改造後)

プラモのタイヤハウスは奥行きがあり、とても後部座席が間に入らないので一緒に作成。
(これを作って判明したのだが)後部座席より後ろからは奥行きがでかくなるためプラモのままで。

テールランプは両端のみを使用するため切り取り。
凹凸を削り取りコンパウンドで磨き出した。


いよいよCG。
前後バンパー、チンスポイラー、リア部、ステアリング。


アルミホイール。すごく複雑な造形です。スポークはもちろん実際よりも太めにしています。


後部座席。



MODELAで削り出した原型パーツ


仮組みしてみる。心配だったリア周りもとりあえず前期型に見える。
サンルーフは前期型にはないのでこのあと埋めた。


後部座席もピタリとはまった。残りのリアはプラ板で簡単に済ませることに。


シリコン型をおこしてレジンキャストに変換。
電池ボックスがなくなったことでドア内張りも足りない箇所が出たため、こちらはプラ板で制作。


デカールの作成。
シートの柄はカタログからおこした。デカールだけで綺麗にシートの輪郭を出すのは難しいと思い、
あえてクリア地デカールにベージュ色分薄くした柄を印刷。
メーターはダッシュボードにモールドされており塗装で再現するもののため、こちらもカタログからおこした。
付属のナンバープレートデカールは黒字のため、カタログのものと同じ白字のものをついでに作成。


左:デカール貼り付け前 / 右:デカール貼り付け後
 

リアのLimitedエンブレムはアルプスMDプリンタで銀印刷。
まぁ大きさが大きさなので字はほとんど出なかった…。


マッハグリーンメタリックはソフト99などのタッチアップペンでは
データベースがないため特注でも注文できず、久々に調合。
デイトナグリーンとイエローを6:4(目分量)、シルバーを少々。


Limitedではフロントガラスにサンシェードのスモークがあり、
プラモの後期型SE-Limitedにもあるはずがデカールはなしのため自作。


サイドプロテクターは1mm角棒を使用。
 

前輪はピンで外から挿すタイプの為、下図のようにゴムキャップを半分埋め込むように加工、
苦心してまでタイヤを回す必要ないやと接着した。


フロントサイドウィンカーは0.4mm透明プラ板の裏にメタルシールを貼りつけて再現。

最終的にかなりの改造量になりましたが、
ホイールや後部座席などタミヤオリジナルよりも改善できたので大満足です。


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